蟠桃（ばんとう）【幻の桃】

不老長寿の伝説が残る、まぼろしの桃

2024年度の販売を休止します。

例年ご愛顧をいただいています「蟠桃」ですが、生産者の事情により、今年は収穫できない状況になっています。
つきましては、2024年の販売を休止させていただきます。毎年楽しみにしていただいているお客様には誠に申し訳ないのですが、ご了承いただきますよう、お願い申し上げます。

中国原産のこの桃「蟠桃」は別名「座禅桃」とも言われるくらい、座禅をくんだような、なんとも奇妙な、ぺったんこな形をしています。
古来より、あまりの美味しさにこの桃に関しては色々な言い伝えや伝説があります。

「西遊記」に登場する孫悟空は、蟠桃園のなかで九千年に一度実る蟠桃を食べて不老長寿になったという伝説も残っています。

店頭にも並ばない希少な桃

栽培の難しさから、全国でも非常に数が少ない桃です。

桃のできそこない？と見間違えてしまうような平べったい形が目を惹きます。
食べてみると、真夏の桃とはまた全く違った濃厚な甘みと香りを持ち、果肉もしっかりとしていて、もっちり感のある特別な桃です。
ジューシーでありながら、果肉がきめ細やかでしっかりしているため、少しねっとりというような食感です。

形がおへそのようにくぼんでいるため、種は夏のあら川の桃に比べて5分の1くらいの大きさです。
果肉にナイフで切れ目を入れると、パンっ！と二つに割れる感覚です。
皮をむいて、輪切りにする感じにカットしていただくと食べやすくなり、1個150ｇ程度の果実ですが、なかなかの食べ応えを感じられる桃です。

めずらしい贈りものに

古くから中国では桃は単なる果物ではなく、桃源郷の不老不死の「仙果」として考えられていたそうです。
桃が描かれた中国茶器のことを「蟠桃茶杯」、桃がモチーフにされていたり、形が桃の形になっていたりして、桃が表現されている急須を「蟠桃急須」と言うそうです。
孫悟空も食べたという、この不老不死を伝えられる蟠桃は、だれもが興味を持つ果実です。
珍しい贈りものとしても最適です。

蟠桃にまつわる伝説

【楊貴妃伝説】
蟠桃をこよなく愛した楊貴妃伝説によると、宮廷の果樹園でこの蟠桃を栽培させていたということです。
あまりの美味しさに、他のものが勝手に食すると死罪にされたと言い伝えられているほどで、楊貴妃は、不老長寿、美に欠かせない食材のひとつとして執着していたのかもしれません。

【西遊記伝説】
西遊記にも登場したこの蟠桃。
仙術も会得した孫悟空は、天界の一員となりやがて、果樹園の管理人に任じられたそうです。
その果樹園には桃の木が3600本植えられており、一番奥の1200本は9000年に一度実をつけ、それを食べると天地があらんかぎり生き長らえる・・・。とされていたようです。